在留資格

永住の納付審査の厳格化は、特定技能や技人国の更新にも波及するのか

先日、申請取次行政書士の勉強会に参加しました。いちばん議論が熱くなったのは、永住の審査が厳しくなっている、という話題です。

先輩方の話を聞きながら、私の中でばらばらだった点が、一本の線につながりました。今回は、その話を書きます。

永住では、期限内に払ったかが見られている

永住許可の申請では、税金や社会保険料を期限内に払っていたかが、厳しく見られているそうです。

申請の時点で未納がゼロでも、それだけでは足りません。過去に1日でも納期限を過ぎて払ったことがあれば、それだけで不許可になる。そんな運用が実際にある、と先輩方は話していました。

その基準が、ほかの在留資格にも広がるかもしれない

勉強会では、この基準が、特定技能や技術・人文知識・国際業務(技人国)など、就労系の在留資格の更新にも広がっていくのではないか、という見方も出ていました。

今の更新許可申請では、申請の時点で、期限を過ぎた未納がなければよいとされています。未納があれば、先に払ってもらい、納税証明書を取り直してから申請します。

この運用が、これからは通用しなくなるかもしれません。今のところは、勉強会で聞いた見通しで、可能性が示されている段階です。それでも、現場の先輩方の実感です。更新の審査がこの先どう変わるか、追いかけていきます。

日本人なら「うっかりしていました」で済むのに

同じ遅れでも、日本人と外国人では、結果がまるで違います。

日本人なら、税金や社会保険料の支払いが少し遅れても、「うっかりしていました」と窓口で払えば、たいていはそれで終わりです。ところが外国人の場合は、それが在留資格の不許可や、在留期間の短縮につながりかねません。

正直、理不尽だと感じました。けれど、少し考えて、別の見方もできると思いました。

入管が見ているのは、本人より雇う会社ではないか

この厳しさは、本人より、雇う会社に向けたものではないか。あくまで私の推測です。

外国人の社会保険や住民税の手続きの多くは、会社が担っています。入社した日に社会保険に入れる、住民税を給与から天引きして納める。会社がこれをきちんとしていれば、本人の納付に隙間はできにくくなります。

入管は、在留資格の審査を通して、法令を守って雇える会社かどうかを見ようとしているのではないか。外国人を安い労働力として扱う会社をふるい落とし、きちんと雇える会社に残ってもらう。そう考えると、この厳しさにも筋が通ります。

私自身、1日の隙間を確かめていなかった

私は社労士として登録していますが、会社で人事労務の実務をしてきたわけではありません。いわゆるペーパー社労士です。社会保険の知識のほとんどは、試験勉強で身につけたものでした。

それが、脱サラして変わりました。会社がしてくれていた手続きを、自分でするようになったからです。健康保険の任意継続と国民年金への切り替え、住民税の普通徴収への切り替え。役所の窓口で書類を書いて出し、家に届いた納付書の金額に絶望しました(笑)

外国人が転職するときは、加入期間に1日の隙間もあってはいけない、と聞きました。一方で私は、窓口で言われたとおりに書類を書いて出し、届いた納付書のとおりに払っただけです。手続きが正しくされたか、1日も空いていないか、自分では確かめていません。これから住民税を納めるので、納めたら証明書を取って、確かめるつもりです。

社労士でも、自分では確かめていなかった。慣れない言葉と制度の中で、同じことを外国人が自分でするのは厳しいと思います。会社や専門家が支える必要があるなと思いました。

三つの点が、一本の線になった

試験勉強で覚えた知識、脱サラして自分でした手続き、勉強会で聞いた現場の声。この三つが、私の中で一本の線になりました。

社労士の知識を、入管の仕事に生かす

外国人の在留申請が許可されるかどうかが、社会保険の手続きで決まりかねない。社会保険をきちんと理解していないと、これからの入管の仕事では、お客さまを守れないかもしれない。今回の勉強会から学びました。

私は行政書士の仕事を中心にするつもりですが、だからといって社労士の知識をおろそかにしていい理由はありません。書類を作るだけでなく、受け入れる会社の手続きが正しくされているかまで、確かめる。駆け出しですが、行政書士と社労士の両方の資格を持つ者として、そこまで求められていると心得ます。


まずは自分の国民年金に隙間がないか、確かめるところから始めます(笑)

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