在留資格

FAXを送った話

申請取次行政書士になるための研修に申し込んだ。

申込書をダウンロードして、必要事項を記入して、そこで止まった。送付先がFAX番号だったのだ。

あのFAXである。

思えば30年前、バブル崩壊の余韻がまだ漂っていた頃、日本はFAXを使い続けているから世界に遅れると、すでに指摘されていた。あれから30年。その30年は失われた30年と呼ばれるようになった。もちろん、FAXのせいだとは思っていない。メールやウェブでの申し込みより何らかの優位点があって残っているのだろうし、あるいはシーラカンスが生き延びたような、深海の環境がここにはあるのかもしれない。

自宅にも事務所にもFAXはない。コンビニに行った。

コンビニの複合機は、最新の機器で、UIも洗練されていた。操作に迷うことなく、気持ちよく送信できた。古い技術を新しい技術で補うという、日本ならではの光景が、ここでも大いに発揮されていた。

ところで、本当に届いたのだろうか。ここで記憶が蘇った。新入社員のとき、先輩のOLさんに言われた言葉だ。FAX送ったら、必ず電話で確認しなさい。

昭和の鉄則である。

申込書を見ると、FAX受信確認用の電話番号が、当然のように記載されていた。かけてみた。出た。しかも親切に、受信できているかどうかを確認してくれた。

時間の流れが、昭和だった。

この一連のやり取りに、誰も違和感を覚えていない。そのことの方が、気になった。

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